やかんざか 薬缶坂

やかんざか(薬缶坂)

からんからんと音をたてながら薬缶[やかん]が転がって来るというふしぎな坂道のこと。

中身が空っぽのような音をたてて転がって来る薬缶ですが、中身としてとても良いお酒が入ってたりもするソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「やかんざか」にあるもので、仙台の中目慶之進[なかめけいのしん]という武士がこれを持って帰って中身を飲んだが、いつの間にか消えてしまい、以後は坂道でも出遭うことが出来なかったというはなしになってます。

やかんつる」と同じように、薬缶な妖怪の中身を飲んだという展開は野理夫作品に共通して出て来るパターン。

和漢百魅缶│2024.07.07
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