なのかまきぶち 七日巻淵

なのかまきぶち(七日巻淵)

紀州牟婁郡にある淵で、渦がはげしい魔所として筏[いかだ]流しのひとびとから恐れられたといいます。「七日巻の瀬」とも。

飛鉢峰に庵を結んでた専念上人という高僧がおり、その僧侶が山からおろして来た鉢のなかへ、ふざけて古草鞋[ふるわらじ]を投げ込んだ筏師がいて、その直後にこの淵で7日間も渦に巻かれて脱出することが出来なかったということが名前の由来だとされてます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『続紀伊風土記』(巻81)などに載ってるはなしですが、伝説を紹介する本によっては「恵」念上人と文字が入れ違って書かれてたりもします。

和漢百魅缶│2023.08.11
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