ししのち 宍の血

ししのち(宍の血)

播州の雲潤[うるみ]の里にいる「おおみずのかみ」は、獣たちの血を利用してつくられる田んぼを持ってたらしい、というもの。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『播磨国風土記』に記されてるはなしに「宍[しし]の血以て佃[たづく]る故に河の水を欲せず」などと出て来ており、水の代わりに血を用いてるのだろうかと考えられますが、用水開発に反対する太水神のことばのなかに出て来るだけなので、太水神が実際にどのように血を利用する想定なのかについては不明瞭です。

稲作についての古い説話には、猪鹿の血肉と関連させるものがあることはあるので、そことの関係は何かしらある描写のようでもあります。

和漢百魅缶│2023.08.02
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