とんたりまおう 貪多利魔王

とんたりまおう(貪多利魔王)

太古のむかしに西の果てにある竺羅沖から、金剛山(いまの船形山)にたくさんの悪魔たちを引き連れて攻め込んで来て、日本を魔国にしようとした大魔王。

これを察知した神仏たちと争いましたが、ついに退治されてはだかになり源元貧乏神という修行者たちをまもる存在になったとされます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
船形山の縁起物語である『船形山手引草』に登場する大魔王。船形山という名は、このときに阿弥陀如来がつかわした神仏が鳳凰のかたちの船(玉鳳船・玉宝船)に乗ってやって来たことに由来してると説かれます。

また同書では神仏たちは「あしかび」魔物たちは「きのこ」から発生したとされます。

和漢百魅缶│2023.06.20
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