うまかわのこぶね 馬皮の小舟

うまかわのこぶね(馬皮の小舟)

むかし、馬[うま]とまじわりをもった娘がいたのですが、娘の親は馬を桑[くわ]の木に縛り止めて殺してしまいました。

かなしみに暮れた娘は家から出て、死んだ馬の皮で小舟、桑の木で櫂[かい]をつくると海に出てしまったのですが、海の上で亡くなってしまいました。流れ着いた娘の亡骸と馬皮の小舟に発生してたのが、蚕[かいこ]という虫のはじまりなのだソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
陸中の遠野などに伝わるもので、「おしらさま」のはじまりについてのはなしの一ッ。

和漢百魅缶│2023.02.19
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