だつ 獺

だつ(獺)

山からすっかり食べ物(山菓)が無くなってしまったが、立派な梵志には山にいつづけてもらいたい――と、願った獣たちのひとりで、 別の水辺から食べ物になりそうな大魚をなんとか持ってきた獺[かわうそ]。

その後の「とおう」の行動に、こころを動かされた神仏によって梵志と獣たちはまもられ、共に山で暮らしつづけました。

この獺はその後、目連として生まれたとされます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『六度集経』などで書かれるはなしに登場する複数の獣たちのうちの1匹。ほかに山にいた獣たちには「」(きつね)、「こう」(さる)などがおり、かれらもそれぞれ捧げ物を持って来ました。

和漢百魅缶│2023.01.13
Design. Koorintei Hyousen 2023