ごずてんのうさまのかめ 牛頭天王様の甕

ごずてんのうさまのかめ(牛頭天王様の甕)

讃州山田郡の木太村に伝わるもの。正暦元年(990)8月8日に村の海に浮槎[いかだ]が流れて来て、そこにのってたというふしぎな甕[かめ]。

その夜、村のひとびとの夢にはつのを生やした「牛頭天王」が出て来て「よく朕をまつれば衆病ことごとくのぞき、寿を得せしめん」とお告げしたので、牛頭天王社としておまつりしたソウナ。

また、この甕でお酒をつくったところ、とてもおいしいものが出来たそうですが、ある年の大水で流されて詰田川に沈み、そこをむかしは甕淵[かめぶち]と呼んでたといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
牛頭天王は夢のなかで「尾張国海部郡から流れて来た」とも語っており、尾州からやって来たと考えられてたようです。

和漢百魅缶│2022.12.08
Design. Koorintei Hyousen 2022