くもふり 雲降

くもふり(雲降)

真っ黒い大きな黒雲のむれで、ぐるぐると渦をまいてます。悪業をつみかさねた人間のもとにやって来て、空にまきあげて殺してしまいます。

殺された死体はそのまま黒雲に包まれたまま、空を浮かびつづけたり、突然に地面に落下して来たりするといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
山田野理夫『おばけ文庫 よいさ よいさ』の「くもふり」に書かれてる妖怪。「くもふり」と呼ばれる以外に「くもおろし」とも呼ばれるといったことが記載されてます。

「かしゃ」のはなしがベースになっており、九州に向かう堺丸[さかいまる]という船に強欲な金貸しの婆の死体が降ったはなし、天草の海のうえに武士の死体が3人分同時に降ったはなしが設定されてます。

和漢百魅缶│2022.08.03
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