やまのへび 山の蛇

やまのへび(山の蛇)

山の中に棲んでる蛇[へび]で、若い人間のすがたに化けて女に近づき、蛇のたまご(子供)をうませたりします。

☆ 莱莉垣桜文 附註
山田野理夫『東北怪談の旅』の「ドロ田坊」のはなしに登場する妖怪。主題は鳥山石燕の「どろたぼう」を使ってるわけですが、そちらは本当に最後の一場面に出て来るのみで、はなしの9割は庄内のアキという怠惰な女房と山の蛇のはなしになってます。

もともとの蛇婿・蛇の子を孕む内容のはなしに、泥田坊をキャラクターとして添加した――という構造が読み取りやすい例の一ッではあります。

和漢百魅缶│2022.07.15
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