ねのくにのたきぎ 根の国の薪

ねのくにのたきぎ(根の国の薪)

瞋恚[しんい](怒りの感情)を積むにしたがって、この薪の数は増えてゆき、自身が地獄に堕ちたのちに受ける火力が変わってくるという向きのたとえ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『天台別院都幾山慈光寺実録』曰
「根の国の底の烟[けぶ]りの薪[たきぎ]にやおほはらたてる後の身ならん」

「根の国」というのは和歌のことばの上でのやまとことばな雅称で、「地獄」のこと。和歌に詠まれる際の「じごくのたきぎ」のことだといえます。

和漢百魅缶│2020.11.14
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