さんぞうぼっし 三臓法師

さんぞうぼっし(三臓法師)

人間の体のなかにふつうだったらある五臓が三臓しかないというふしぎな法師。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「三蔵法師」を「五臓」の数の少ないものとみたもので、戯文などにみられるもの。どの五臓のうちのどれがあるのかはハッキリ設定されてたりはしない。

小噺などにも数の少ないものという想像で登場するものがあって、深酒な男をたしなめようと考えて、その男の吐き散らした反吐に鶏の肝をまぜてみせて「おまえ、人間には五臓六腑というものが備わってるがみてみろ、一個出て来てしまってるぞ、酒はほどほどにせよ」と方便してみたところ、逆に「イヤまだオレは四臓、三臓法師という奴もいるからまだ平気だ」というのが結末。

和漢百魅缶│2018.05.04
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