のかみがわのおおごい 野上川の大鯉

のかみがわのおおごい(野上川の大鯉)

紀州の野上川にいたという大きな鯉[こい]で、山崎にある淵に棲み、川のさかなたちのぬしのような存在だったもの。

むかし、殿様が野上川で大規模な漁を計画しておでかけしたところ、白い着物をきた見知らぬじじいが出没して「どうか小さい魚たちは捕らないで下され」と懇願。翌日の漁ではさっぱり魚は捕れませんでしたが、一匹だけとんでもない大きさの鯉が捕れ、それをさばいてみたところ、白い着物の見知らぬじじいに茶菓子として出した麦団子がなかから出て来たソウナ。

和漢百魅缶│2016.05.22
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