やしきのようかい 屋敷の妖怪

やしきのようかい(屋敷の妖怪)

屋敷にすみついていた妖怪で、いろいろにあやしいことを起こして、住んでるひとを驚かしたりします。

殿様の参勤交代にお供をして芸州広島に住むことになった武士が自分の住むことになった屋敷のすぐ近くにとても良い空き屋敷をみつけ「こちらに住みたい」と要請。すると「この屋敷は妖怪ありて住むとわざわいあり」と告げられるのですが、「そんなことはかまわん」とお引っ越し。

毎日のように「やなり」が起こったりして確かに妖怪な屋敷だったのですが、武士はかまわずに生活。すると、ある日、江戸から伯父上がやってきて「この屋敷はみなも忌み憚っておる、住むのは止めよ」とご意見。「……わざわざ伯父上がそのようなことを言いにこちらまで来るはずは無い、あやしいぞ」と武士はたちまちこれを斬ってしまいます。

しかし、死体はいつまでたっても伯父上のまま。「これは大変なことをしてしまった……」と思い、切腹をしようとしますが「どうせ切腹するのなら、もっと確かめておこう」と伯父上の死骸の首をはねてみると、遺骸は消え去り、おそろしげな老人すがたの妖怪が出現。「御身ほどの剛勇の者ははじめてじゃ、我は立ち退くによって、ここに永住なされよ」と退散しましたソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『耳袋』にあるもの。武士の名前などは聞いたが忘れちゃったそうです。

和漢百魅缶│2016.03.29
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