ばしょうき 芭蕉鬼

ばしょうき(芭蕉鬼)

むかし、江西のひとがある屋敷をかったところ、庭でどこからわからない歌声や笑い声や、なぞの美女があらわれるというふしぎがあったりしたというもの。

そのうちに、その美女が子供の髪の毛をひっぱったりするということをするようになったので、よく調べてみたところ、庭の芭蕉[ばしょう]の木の下あたりでその美女が消えたことが判明したので、芭蕉の木をとりのぞいたところ、怪事はパッタリ。 よくよく聴いてみると、十年以上前にその家の持ち主に仕えてた侍女が あるじによって殺されて庭に埋められており、 その上にその芭蕉の木が植えられてたんだソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『異聞総録』にあるもので、芭蕉の木のせいで動けなくなってた霊鬼が出たといったおはなし。

和漢百魅缶│2015.08.17
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