へんぷくせんにん 蝙蝠仙人

へんぷくせんにん(蝙蝠仙人)

蝙蝠[こうもり]をあやつることの出来る良い仙人で、ひとを助けてくれたりもします。

びんろうじの扇を持っていて、それを大切にしています。

☆ 莱莉垣桜文 附註
墨川亭雪麿の合巻『咲替蕣日記』に登場しているもの。巡礼の男の子・米松[よねまつ]を救ってくれたりしています。

笠亭仙果『咲替蕣日記』8編 曰
「仙術を得たるものは寒気を知らず暑をおぼえず古きうたにも とこしへに夏冬ゆけや皮衣[かはごろも]扇はなさず山にすむ人と詠ぜしことばにもとづき かはほりのじょうと自ら名乗る かはほりは蝙蝠[へんぷく]にてたたみ扇をしか呼ぶは開きける形のかはほりに似たるをもって異名とすじんぷうまたあんしゃといひしもみなみな扇の異名にてかつは広く人を救ひ安んずる心をこめたり」

和漢百魅缶│2015.07.16
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