ないだい 能戴

ないだい(能戴)

瀋陽にいたというもので、頭も顔も手足もない真っ黒けな姿をしてて目の玉と長い鳥のくちばしのようなものだけが見えたりしたという妖怪。夜に出て来て、ひとを恐がらせたりしたといいます。

あるひとが、これに「酒かってきてくれよ」とたのんだら「うんうん」とわかったような返事をしたので、銭を投げてやったところ、本当に買って来てくれたというはなしもあるようです。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「能」と「戴」の字は本来はどちらも「衣」へんがついている漢字で、「よくわかんないもの」とか「わからずや」といった意味のある熟語です。

和漢百魅缶││2014.12.10
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