てなが 手長

てなが(手長)

武州埼玉郡大瀬村につたわるもの。池や沼の底などにひそんでいるというおばけ。水辺に近づく子供などがいたりすると、とてつもなく長い手をつかって水中に引きずり込んでしまうといいます。

下大瀬あたりでは「てながばけ」(手長化)とも呼ばれてて、ばば池という池に出ると言われてたそうです。

☆ 莱莉垣桜文 附註
似たものに総州の「てながばばあ」などがいます。ばば池はむかしおばあさんが死んだことからの呼び名で、水と老女の因縁は古いところであるようです。

和漢百魅缶│2014.01.28
Design. Koorintei Hyousen 2014