かにのよめさ 蟹嫁様

かにのよめさ(蟹嫁様)

越中の富山などに伝わるおばけで、年を経た蟹が人間の姿に化けたもの。
「ごはんを食べないでよく働いて、うんこをたくさん出すお嫁がほしい」という男のもとに嫁にきますが、実はこっそり大量のおむすびを食べていました。

☆ 莱莉垣桜文 附註
ごはんを食べない女房の話のひとつで、似たものに「くもにょうぼう」がいます。「うんこをたくさん」というのは畑の肥料にするため。また、富山に残っている話では、おむすびを食べていた所を見つかったあと、そのまま家から追い出されておわりになっていて、男をさらったり、しょうぶの原に隠れたりなどの話がなかったりもします。

和漢百魅缶│2012.03.25
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