りくんしん 李君神

りくんしん(李君神)

むかし、南頓県で眼病に効験ありとして人山が出来るほどの人気を得た、木のうろから生えた李[すもも]の木。

しかし、実のトコロこの木は張助[ちょうじょ]という人が畑仕事の合間に木のうろへ李の種を植えて放置してあったダケのもので、遠国に他出していた張助は帰って来るなりビックリして、スグこの木を伐り倒してしまったと言います。

☆ 莱莉垣桜文 附註
別に何でもない極めて普通のひものお宮が建ってしまった「ほうくんしん」と同様のおはなし。「ろだいおう」なども同じ構造。

和漢百魅缶│2009.11.10
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